令和5年12月に5泊6日で九州に車中泊旅してきました。
その中から、おすすめ! 池島炭鉱見学です。とても楽しいツアーがあります。
池島炭鉱体験基本情報
池島の場所
池島はこちらの地図の場所になります。
長崎県西彼杵半島の西方にある島です。
池島炭鉱:
長崎県長崎市池島町
池島には最盛期には7,800人も住んでいる方がおられたそうです。
また、今も、こちらで生活されている方たちがおられます。
ツアーの内容(池島炭鉱体験)
ツアーの内容:
①池島桟橋港で集合
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➁池島炭鉱さるく倶楽部でビデオと炭鉱概要の説明
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③トロッコで坑内に入る
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④石炭採掘現場復元箇所で実際に使われていた機械や物品の体験や、救急センターの中を見学する
↓
⑤坑道外にトロッコで移動
(坑内の見学は約1時間程度でした。)
このツアーは「長崎さるく」が窓口になっています。
「さるく」とは、まちをぶらぶら歩くという意味の長崎弁。
引用:長崎さるくとは? | 長崎さるく「ながさき」を歩こう!長崎のまち歩き観光 (nagasaki-visit.or.jp)
まち歩き観光「長崎さるく」として、様々なガイドやまち歩き団体が実施するまち歩きツアーをご紹介しております。
また、オプションで午後から池島の町を地元のガイドの方と一緒に見学するツアー(約2時間)もあります。
だいたい1日がかりになりますね。
参加料:
①池島炭鉱体験(午前か午後)
大人(高校生以上)2,720円
小中学生 1,360円
➁池島炭鉱体験(午前)+オプション
大人(高校生以上)3,170円
小中学生 1,580円
池島炭鉱体験は、事前予約制となっています。
炭鉱体験は午前と午後の部がありますが、池島の町を歩くオプションツアーに参加する場合は、午前に炭鉱体験をして、午後からオプションに参加する形になります。午後の炭鉱体験では、町を歩くオプションには参加できないので、ご注意ください。
下記のホームページから予約ができる形になっています。
池島への行き方
池島は、神浦港からフェリーが出ています。
神浦港に行くと、チケット売り場があるので、当日そちらで乗船券を購入します。
船便は数が少ないので、ツアー参加者は、午前希望の方は、10時30分発の「池島港」行フェリーに乗船になります。(R5.12現在)
だいたい30分くらいで着きます。
私たちの行った時には、あまり波も強くなく、船酔いしやすい私も酔い止めは使わずに済みました。
ツアー参加者は、そとめぐり 外海観光サイトHPから、アクセスと船の乗船時間などを調べることができます。
池島に行く前泊に利用した車中泊場所
西海パールロード(有料道路)高畑PA
住 所:長崎県佐世保市針尾東町
駐車場:普通車19台 大型7台
西海橋公園も、近く、場所的には利用がしやすいと思います。
【体験記】池島炭鉱体験について
港に到着・池島炭鉱さるく倶楽部へ移動
港には、ツアーの案内をしていただける方が、参加者に声をかけてくださいます。
マイクロバスで、まずは、建物に移動。
そちらで、10分くらいの映像と、簡単な説明があります。この動画で初めて、池島の炭鉱は海の下を掘っていた事を知りました。
注意事項として、ツアー中は動画撮影禁止の説明がありました。
その後、11時すぎに先にお昼食べます。時間が早いので、小食の方は持って行くのは軽食くらいでいいかも。(ただ、昼からのオプション参加の方は、後半お腹がすくかもしれません。)
トイレもこちらの建物内を利用するので、坑道に入る前に済ましておきましょう。
<ご注意を>
こちらは、特に食事をする場所や、購入する場所がありません。
炭鉱弁当の注文は、日が限定されているので、注文されない方は、島に渡る前に昼食を購入しておく必要があります。
炭鉱の坑道ツアーに出発
坑道に案内していただけます。移動はトロッコです。
坑道内では、ガイドの方から説明があります。
この方、実際にこちらで働いていた炭鉱の方なので、説明が具体的です。
また大きな機械をまじかで見る迫力がすごかったです。
坑道内で炭鉱の体験
体験は、ガイドさんの説明を聞きながら、交代で次々、いろいろな体験をしていきます。
すべての体験をするわけではありませんが、とても楽しいです。
炭鉱の坑道を掘るのに、坑道の方向はどうやって決める?
こんな感じで、実際に坑道をほるときに、どのように、方向を決めて掘っていたのか説明をしていだけます。
実際にやってみる人が指名されるのですが、ドキドキ。
発破をしかける穿孔機の体験
これは、発破をしかける穴をあける機械です。
実際に体験をして、どのような力がかかるのか、触って確認。
炭鉱夫の荷物を全部装備すると重い?
これは、実際の坑道に入るときの装備を実際にさせてもらえます。
結構重かったそうです。
緊急の時にはどのように身を守る?
坑道内で事故があった時の連絡方法や、安全に待つための方法を紹介していただけます。
この袋の中に圧縮空気を送って、救助を待つそうですが、袋内はすごい送風音で、大変でした。
他にも発破の仕組みやドラムカッターの刃の交換など、いろいろな体験をさせていただけます。
書ききれない体験がありました。
体験型が好きな私には、ピッタリなツアーです。
また、実際の石炭に触る事も出来ます。
滅多にない機会だからと、ガイドさんが勧めてくれますよ。
<ご注意を> 坑道内は、歩きにくい場所もあるので、スニーカーや歩きやすい靴で参加する方がいいでしょう。昼からのオプショナルツアーも、かなり、7000歩ほど歩きます。
炭鉱の町のツアー
こちらは、オプショナルツアーですが、町の中を見学できます。2時間ほどかかりました。
今回のガイドさんは、池島出身のガイドさんでした。
この方の説明が、とてもリアルな島の生活をお話しされるので、めちゃ楽しいです。
こちらの町のバスに乗って、移動します。最初は、今も住んでおられる方の多い地域から、徐々に廃墟感のある場所へ。
<ご注意を>
バス代は200円を用意してね。
行き:100円、帰り:100円支払います。
こちらが、昔のボーリング場です。
町の人も仕事休みの時には、こちらでよく遊んでいたそうです。
ガイドさんの青春時代の微笑ましいお話しも聞けました。
廃墟になりつつある団地群。廃墟となった炭鉱というと、軍艦島のイメージですね。
こちらは、徐々に木々に覆われて行く様子が見れます。
このツアーでは、普通は入れない団地の中にも入ることができます。
当時の部屋の様子です。なんだか懐かしいものが沢山あります。
台所の食品も、昭和を感じますね。
屋上にあがると、団地群の全景が見渡せます。全部で50棟もあるそうです。
ほんとに、沢山の方が暮らしていたんですね。
8階建の団地は5階に通路があって、道と繋がっています。5階から上下に分かれて家に帰るんですね。
坑道に向かう階段には、「ご安全に」と書かれた看板があります。
前半に見た炭鉱で仕事する人たち、団地でお父さんを待つ家族の生活、学校、お風呂、商店、ボーリング場、焼肉屋。なんとなく妄想が膨らみます。
最後に、第二立坑のある場所に来て、建物と一階にあるお風呂を見ました。
ここから人々は坑道に入って行ったそうです。かごにいっぺんに30人が乗って地下に降りる。
お風呂も一度に200人も入れる大きなお風呂。
外には、女神像があります。この女神の向いている方向に石炭があるそうです。まだまだ埋まってるそうです。
また、バスに乗って、最初の港に戻りました。
15時30分に解散です。
<ご注意を>
オプションツアーでは、沢山のお話や場所を巡るため、じっくり写真を撮る時間はありません。写真をしっかり撮りたい方は、ツアー以外に写真をとる時間も考えて、船の時間を調整するといいと思います。
帰りの出来事
すごく勉強になった体験ツアーでした。
とても楽しかったと、夫さんと話していたのですが、この後、一大事です。
帰りの15時47分発の「神浦港」行き高速船が来ません。
たまたま来た船の方に聞いたら、強風で欠航になったそうです。
結局、1時間後の「瀬戸港」行のフェリーがあって、到着港からなんとか神浦港に戻ることが出来ました。
こんなアクシデントも、旅の思い出ですね。
その瞬間は、ドキドキですが。
池島炭鉱見学ツアーの感想
炭鉱といば、勝手に山だと思っていたのですが、池島は海底炭鉱になります。
炭鉱の坑道に実際に入れる機会なんて、ほとんどないので、貴重な体験だと思います。
しかも、実際に働いていた方たちが、そこの仕事の説明を実際の機械や道具を用いて行ってくれるので、具体的です。
さらには、体験もさせていただいて、参加者の満足度はかなり高くなると思います。
映画の一場面でしか見たことのない風景が、具体的に感じられます。
軍艦島を見に行く前に、行っておくと、軍艦島を見ても、さらに思いが深まるかも。
今度、ニュースや映画や小説、ドラマで炭鉱の場面を見たら、池島の話を思い出しながら見ると思います。
石炭については、全体のエネルギーに占める割合が減っているだけで、まだまだ使用されている場面は多いそうです。知らないだけなんですね。
また、エネルギー政策の中で、閉山になった場所でもあるそうです。
沢山の方が島を出る形になった場所。
廃墟って何故惹かれるのかなと思うと、「人の生活が失われた場所」としての重さを感じる場所だからかもしれません。
人の存在を感じるけど、そこには建物しかない風景。
最近の旅行の中では、興味深さ上位を占める体験でした。ここでしか出来ないですね。
海底炭鉱の深さと長さの話に感動したなあ。
穿孔機の振動に、採掘現場の岩盤を感じたよ。
(実際に岩盤を削るわけではないですけど。)
帰りの船のハプニングは、想い出に色を添えてくれたね。
ぜひぜひ行って体験してみてください。おすすめします!
ではでは、また!!
<池島炭鉱を含む 九州北部観光ルートの記事>
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