令和7年10月に長野に車中泊旅に行ってきました。
その時に、中山道を歩きたいと思い、鳥居峠を歩くことにしました。
江戸時代わらじ履きの足を泣かせる中山道屈指の難所として有名な鳥居峠、どんな場所かご紹介です。
鳥居峠 基本情報
鳥居峠
場 所:長野県の塩尻市奈良井と木曽郡木祖村藪原を結ぶ峠
距 離:奈良井宿↔藪原宿間 6㎞
鳥居峠ウォーキングの経路
<現地案内看板>


奈良井宿から藪原宿に向けて鳥居峠を歩き、電車で奈良井まで帰ることを考えましたが、帰りの電車の本数が少ないです。
そのため、藪原駅に車を置き、電車で奈良井宿まで移動し、峠を越して、藪原駅の車に戻る経路で計画しました。
藪原→電車で奈良井→奈良井宿→鳥居峠→藪原宿→藪原駅
駐車場所

藪原駅の前に、車を無料で駐車できるスペースがあります。
平日で駐車している車も少ないことから、こちらに停めさせてもらいました。
他にも一組、ウォーキングの姿の方がおられました。


もし、奈良井宿に車を停めて歩く場合には、駅前に500円で利用できる有料駐車場があります。
所要時間
奈良井駅から藪原駅まで、だいたい約3時間と、「中山道鳥居峠越えコースガイド」には記載があります。
私達は、藪原駅から出発で、藪原駅に戻っていますが、4時間かかっていました。
途中、笠を観光案内所で借りたり、峠で軽食休憩をしたり、雨やどりをした時間を含んでいます。
鳥居峠の観光ポイント
峠の入り口は奈良井宿

峠道の手前は奈良井宿。
以前、奈良井宿で櫛屋に行ったことがあります。
見学してお話を聞くと、人で賑わっていた中山道の宿場町。お土産に櫛を買う人が多かったそう。
江戸時代に、多く人が歩いた道。当時を思うと、とてもワクワクします。

さらに雰囲気を感じるために、奈良井宿観光案内所で笠を借りました。
こちらでは、「熊よけの鈴」や「桧笠」のレンタルを行っています。デボジット式で料金は2,000円。藪原宿で返却するとお金は戻ってきます。
奈良井宿の観光をしつつ、峠入口に向かえるのがいいところですね。
峠道を歩く楽しさ

適度な傾斜の山道は、散策するのに最適な道。
歩きやすい道で、緑の深い中を歩く楽しさが、やみつきになりそうです。

行き交う人は、なぜかほとんど外国人ばかり。
中山道を歩くのは、サムライロードとして人気なのでしょうか。
笠のせいか、みなさんにこやかに「こんにちは」と声をかけてくださいます。
それもちょっと楽しかったです。
土地が持つ 時代のエピソードや史跡
恩讐の彼方に(菊池寛)の舞台

何十年もかけて、手彫りで隧道を掘った、九州の中津耶馬渓の「青の洞門」、僧「禅海」に取材して書いた小説が「恩讐の彼方に」です。
その主人公が、鳥居峠で茶屋をしていて、盗賊をしている場面があります。
こちらは峠の茶屋の中に説明看板がありました。
葬沢

天正10(1582)年2月木曾義昌が武田勝頼の二千余兵を迎撃し大勝利を収めた鳥居峠の古戦場である。
出典:現地案内看板
この時武田方の戦死者五百余名でこの谷が埋もれたといわれ、戦死者を葬った場として葬沢(ほうむりさわ)と呼ばれる。

現地の看板も倒れてしまっていましたが、なんとも、怖い歴史も持っている場所だったのですね。
子産みの栃

昔、この木の空洞に捨て子があり、子宝に恵まれない村人が育てて幸福になった事から、この木の皮を煎じて飲めば、子宝に恵まれると言い伝えられている。
出典:現地の案内看板より

言い伝えのある場所も、趣深いですね。
また、木祖村天然記念物「鳥居峠のトチノキ群」がありました。
御嶽神社

御嶽神社です。昔から御嶽を信仰した人々が崇拝してきたそうです。
御嶽講は、御嶽山を登拝する同じ目的をもったグループで、普寛行者という方が「講社」を作り、御嶽信仰を広めたようです。

こちらには、御嶽信仰の霊神碑や神像などが建っています。
御嶽山を登るときにも、いろいろな碑や神像を見ましたが、御嶽山が信仰の対象となっているのがよくわかります。

江戸方面から来る信者がこの鳥居峠で初めて御嶽を遥拝することができたところです。
こちらから、御嶽を望むことができるそうですが、天気が悪く、この日は見ることができませんでした。
丸山公園

丸山公園には、芭蕉句碑など石碑が立てられています。

御岳手洗水鉢に湧水が出ています。
また、すぐ上には義仲硯水井戸がある。
義仲が京都に進軍途中で鳥居峠に差し掛かった際、御嶽神社の遥拝所があった為、戦勝祈願奉納の為、願書の際、利用した清水だそう。
鳥居峠ウォーキングの前泊利用場所
木曽駒冷水公園
住所:長野県木曽郡木曽町新開130
営業時間:24時間
利用料:サイト代無料
売店やお風呂など、有料利用のサービスあり。
駐車場:有
※オートキャンプができる無料キャンプ場
予約:不要

無料のキャンプサイトの公園。売店やお風呂もあり、利用がしやすい。
車中泊利用時は、私達は、お風呂とトイレのあるアルパインの前の駐車場で、車中泊をしました。
木曽駒冷水公園の車中泊の記事は、下の記事にまとめています。
シニア夫婦 中山道鳥居峠ウォーキング 体験記
8:30 藪原駅前 到着

朝は木曽駒冷水公園を出発し、8時半ころに藪原駅前に到着しました。
9時11分発松本行の電車に乗ります。
9:32 奈良井宿観光案内所

奈良井駅に9時19分到着。
奈良井宿に入っていきます。
奈良井宿の観光案内所で、傘をお借りして、出発です。

奈良井宿を抜けていくと、このような階段が出てきます。
こちらの階段を進んでいます。

少し道を進むと車道に出て、方向がわかりにくいのですが、こちらのガードレールに小さく「鳥居峠」の矢印がありました。
10:00 鳥居峠入口(案内看板前)

いよいよ鳥居峠に進んでいきます。

少し進んでいくと、小さな沢に橋がかかっています。

小雨の中を中山道歩き、楽しいです。
緑の中を歩くと、とても幻想的でした。
中山道の難所と言われているそうですが、道もしっかりしていて歩きやすかったです。
10:22 峠の茶屋・葬沢

菊池寛の「恩讐の彼方に」目当てで、中山道歩く人いるのかなって思っていたら、途中、関連する看板がありました。
こちらが、その説明看板のあった峠の茶屋です。
茶屋があった場所という設定でしょうか。(小説ですが…)
小説では、茶屋の接待で相手を物色し、今から登る鳥居峠を越して、ちょうど旅人が疲れきったところを狙って、盗賊をしていたようです。
見れて大満足でした。

また、近くに本沢自然探勝路(葬沢)の看板もありました。
雨の日の雰囲気もあり、戦死者を葬った場所というイメージが何とも怖い感じですね。
10:42 一里塚

20分ほど歩くと、一里塚跡の石碑が出てきました。現地の説明看板によると…
一里塚は京都から江戸までおよそ一里ごとに会同の両側に土を盛り上げて塚を築き、榎や松の木を植えて旅人の目安としたものであるというが、鳥居峠一里塚はその面影をとどめていない。場所も、古老の話や古地図、文献などによって「ほぼ、この辺り」としたものである。
(説明看板から一部抜粋)

一里塚跡を過ぎ、歩いていくと、道の分岐点が出てきます。
熊鈴を鳴らしてから、先に進みました。
案内板があるので、方向を確認してから進みましょう。
この写真は進行方向から、分岐を振り返って撮影しているのでご注意ください。
10:53 峰の茶屋

こちらの峰の茶屋は、休憩できるスペースとなっていました。
ただ、何も販売されているものはないので、食べ物とか飲み物は事前に購入してから、峠を歩くのがいいですね。

トイレ、ありますが、和式水洗トイレで、ちょっと利用しにくい感じがありました。
水はきちんと流れたので、利用は可能でした。
峠道のため、なかなか維持管理が大変なのでしょうね。

ここから間違いやすいですが、こちらの左の山道の方へ進んでいきます。

そうすると、御嶽講の案内看板と石碑がでてきます。
そしてそこを通り過ぎると、鳥居峠到着です。
11:04 鳥居峠

鳥居峠です。
何もないんですが、この石碑を見て、とても嬉しくなりました。

鳥居峠の碑を過ぎると、明治天皇駐蹕所碑がありました。
明治13年に、明治天皇がこの地を巡幸されたことを記念して建立されたそうです。

ここを少し下って降りると、分岐道につきます。
道案内の看板をみて、間違わないように進みます。


先ほどの道を下ると、もう一度、案内看板が出てくるので、「丸山公園」「藪原駅」方面に向かいます。
11:22 子産みのトチノキ

子産みのトチノキに到着です。
いろいろな場所に、言い伝えがあるのが、峠道や旧道を行く楽しみのひとつですね。

霧雨の中歩いていると、この幻想的な雰囲気に出会いました。
とても素敵で、写真を撮りました。
11:28 御嶽神社

御嶽神社に到着です。
神社を参拝して、御嶽山登山の思い出を二人で話しました。
11:40 丸山公園

丸山公園で、句碑などを見学。
もとあった松尾芭蕉の句が、この峠で読まれたものでないため、新たに建立された句碑と説明があった。

さらに藪原宿に向かって4分ほど歩くと、東屋が出て来た。
ここでスナックパンと大福を食べる。

この展望台は、木祖村が見えて、眺望が良かったので、小休憩におすすめです。

さらに歩くと、鳥居峠の藪原の入口近くに熊鈴があります。

それを過ぎると石畳の道が続いています。
綺麗な道でしたが、ここから雨が本格的になってきました。
12:17 鳥居峠入口(藪原側)

奈良井宿側と同じように、観光案内看板があります。
その後、雨がきつくなり、途中、藪原の公衆トイレで雨やどりをして、少し雨がましになってから、笑ん館へ向かいました。
12:45 笑ん館(藪原宿内)

帰りは、藪原宿を見学したかったのですが、雨に降られたので、急ぎ、駅まで戻ります。
借りた笠は、藪原宿の「笑ん館」に返却しました。
預り金2000円の返金を受けました。
12:55 藪原駅

最後は雨に降られて大変だったけど、峠歩きは楽しかったです。
何年か前に、九州の青の洞門に行く途中、夫さんに読み聞かせた「恩讐の彼方に」。
奈良井宿に行った時に、途中の「鳥居峠」のくだりを思い出し、ぜひ行ってみたくなりました。
沢山の外国の方が歩かれている道で、途中の挨拶やカタコト英語での会話も楽しかった思い出です。
もし、長野に行かれることがあれば、一度、奈良井宿観光とともに、峠越えを歩かれること、おすすめです。

奈良井に向かう電車の中は、外国の人でいっぱい。
鳥居峠の「トチノキ群」の場所で、霧が幻想的な中、ドイツの人が風景に感激されていたのが、印象的だったよ。
長野旅の参考にしていただければ幸いです。
ではでは、また‼


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