鹿児島を10日間、車中泊でまわっています。
今回は、その期間の後半に、枕崎から秋目を通り、北上して人形岩にいくドライブをしていた時に、見つけた立寄りスポットです。
ふらりと訪れた場所で、自分の古い記憶に出会うことになりました。
昔学校の歴史の授業で聞いた人物の名前や、子どものころに家族でみた映画の記憶…、懐かしくもあり、今詳しくお話を聞くと、何だか新鮮に思えたり。
１ 海岸線のドライブを楽しむ中で、小さな観光スポットに寄れる
２ 鑑真が流れ着いたといわれる場所で、鑑真について知ることができる
３ 「007は二度死ぬ」のロケ地を見て、映画で再確認すると楽しい！
４ 人形岩に行って、写真をとろう。
坊津町秋目で鑑真に会う
綺麗な海岸沿いを枕崎から北に向かって車で走っていると、坊津町秋目という場所に辿り着きました。 トイレ休憩したいなと車を止めて、施設の外にあるトイレをお借りしました。
この海岸線のルート、なかなかトイレがなかったので助かりました。
トイレの外に出ると、お坊さんの石像が。
よく見ると、鑑真です。確か中学校時代に習った奈良の唐招提寺を建てたお坊さんです。
上を見ると、鑑真記念館があります。静かな建物です。記念館好きのさっとんは、入館希望です。 鑑真は、日本に来るときに、秋目に上陸したらしいのです。
入っていくと、受付に女性の方がおられ、「まずは、映像を見ていただくと、隣の展示はほとんど分かりますから」と言われ、映像室に案内されます。
テレビでアニメーションのお話を見ました。
鑑真が日本に来ることになった経過と、来るために何度も失敗を繰り返しながら、命をかけて日本に渡ったという内容でした。
時間はそんなに長くないアニメでしたが、アニメは話がよくまとまっていて、短時間でも内容がよくわかりました。学校で習ったときには、えらいお坊さんが日本に渡ってきたという印象でしたが、いろんな人の大変な努力がある中で、実った話だと初めて知りました。
別の部屋には、井上靖の「天平の甍」の新聞記事などが展示されていました。
映画にもなっていました。
この旅行が終わってから、天平の甍を読みましたが、なかなか読みきれず苦労しました。
中国名の人やら、土地の名前やらピンとこず。
でも、鑑真がとにかく仏教のために日本に来ようと思い続けていた事、何十年もかけた栄叡や普照達の苦労がわかりました。
＜鑑真の渡航の経過をまとめてみました＞
・日本の仏教が乱れ、高僧に来ていただき、仏教の戒律をただす事が必要になった。
・天平五年（733年）栄叡（ようえい）と普照（ふしょうう2人の僧が、遣唐使船に乗って中国に渡った。
・海を渡り日本に来てくれる高僧がなかなか見つからず、入唐後9年目に２人は鑑真を探しだし、鑑真（55歳）が来日を受諾。
・当時、遺留や渡唐禁止など事情のある中、密航を企画するが、計画の発覚や難破等で５回失敗し、鑑真63歳の時には失明に至った。
・天平勝宝五年（753年）鑑真66歳、６回目にやっと日本に渡り、屋久島経由で鹿児島県の秋津に漂着、太宰府経由で奈良に到着する。
もし、興味のある方おられましたら、行ってみられると、新しい思いが生まれるかもしれません。
私も、すぐ諦めず、いつか出来ると信じながら、毎日を前向きに過ごしたいと思いました。
鑑真記念館
住 所：鹿児島県南さつま市坊津町秋目225－2
電 話：0993-68-0288
休館日：毎週月曜
（祝日の場合は、その翌日）
開館時間：9時30分～16時30分
入館料：大人 210円
小・中学生 100円
駐車場：あり（無料）
第1駐車場6台、第2駐車場50台
平面駐車場
そしてジェームズ・ボンドと出会う
なんと、鑑真記念館のすぐそばに「007は2度死ぬ」の記念碑が建っていました。
ショーン・コネリーのサインもありました。こちらの秋目がロケ地になっていたそうです。
こちらは、記念碑の看板が道路の標識にあったので、気が付きましたが、知らずに通り過ぎてしまいそうな場所でした。
道路の表示に気を付けて、走ってください。
007についてはご存じでしょうか。ジェームズ・ボンドです。
映画「007」シリーズ
架空の英国秘密情報部所属のジェームズ・ボンド（コードナンバー「007」）。映画の中で、いろいろな秘密道具やボンドガールと呼ばれる美女が登場するのが特徴。
「007は二度死ぬ」では、ボンドは日本に潜入します。米ソの全面戦争を仕掛ける秘密結社の秘密基地が日本の「マツ島」にあり、そこにやってきます。
帰ってからAmazonプライムビデオで見ました。
この「マツ島」の風景が、秋目の漁村になっていますね。
そして、「マツ島」にこの前見た新燃岳もあり、その火口のカルデラ湖に秘密結社の基地がある設定になっていました。
沖秋目島の裏にある洞窟が、この基地につながっていて、最後脱出通路として登場します。
すごいですね。今、映画で当時の風景を見れるのですから。
アメリカが日本にどんな印象を持っていたのか、映画を見るとわかって面白いですよ。
「芸者」「忍者」今でも、海外の方の好きなワードですね。
沖秋目島が見える場所に、貝殻が売っていて、1枚100円で願い事がかけるようになっていました。子ども食堂への寄付をされるということで、我が家も1枚お願い事を書きました。「いつまでも、健康に、仲良く旅行できますように」とお願いしてきました。
沢山の貝殻に願いを書いてありました。
映画「007」撮影記念碑
住 所：鹿児島県南さつま市坊津町秋目
駐車場：有 平面駐車場
（鑑真記念館のすぐ近くで見過ごしやすいので注意）
人形岩には悲しいお話がありました
人形岩は、駐車場から10分ほど歩くと、すぐにわかる場所にありました。
平日であれば、特に駐車している車もなく、空いているスポットです。
少し歩く距離があることと、岩の近くは砂地になるので、歩きやすい、砂に汚れてもいい靴を選んだ方がよさそうな場所です。
人形岩には、悲しいお話があるようでした。
夫が漁に出て、遭難してしまう。洞穴で母親は赤ちゃんを抱いたまま待ち続け、息絶えてしまう。
不憫に思った海底の守り神が、乳飲み子を抱いた母親が座っているような形の岩に、母親と赤ん坊を変え、海の底に沈んだ男も、小舟とともに岩の塊に変えたそう。
人形岩周辺には、特に何もないので、数分で写真を撮って観光が終わりました。
天気がよければ、少し海岸線を散策することはできる場所になっています。
北海道の涙岬・立岩も、漁に出て遭難した若者を思って泣く、悲しい娘の顔を岬の断崖に見ることができるという話がありました。昔は、漁で遭難することが多く、海岸の岩に思いを託すことがあったのでしょうか。切ないお話ですね。
人形岩
住 所：鹿児島県薩摩川内市西方町
駐車場： フォトスポット＆パーキング
とるぱ 「人形岩」
無料 平面駐車場
鹿児島薩摩半島西南海岸線のドライブの所感
天候はあまりよくない日でしたが、海岸線のドライブはゆったりと時間が流れて、とても気持ちが落ち着くドライブでした。
また、知らない風景の中に、ちらほらと自分の知っている事に結び付く風景や観光ポイントがあり、面白かったです。
海岸を走ると、美しい風景やいろいろな物語に出会えて、楽しい時間を過ごせますね。
枕崎から半島を巡る道路は、カーブも多く高低差もあるけれど、景色がよく道もすいてて、快適なドライブが楽しめるよ。
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ではでは、また！
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